2010年7月30日金曜日

うれしいこと (平成22年7月)

さて、うれしいことが続いています。
ぺんぎん館では5月31日にキングペンギンのヒナが、
6月5日にはイワトビペンギンのヒナが孵化し順調に育っています。
ととりの村ではマガモ、ハクガンなどガンカモ類の雛たちが相次いで孵化し
水面はたくさんヒナたちが泳ぎ回りとてもにぎやかです。

昨年、新しくなったテナガザル舎で、6月2日にシロテテナガザルが出産しました。
旭山のテナガザルは昨年夏までは89年生まれの母(シラコ)と
02年生まれ(サスケ)と04年生まれ(コタロー)のオスの子2頭でした。
雄親は05年に死亡していたからです。
昨年の10月に一人前に育ったサスケを縁あって他の動物園のオス(テルテル)と
交換することができました。
それぞれが新たなペアーを形成するための交換でした。

テルテルは01年生まれでシラコとはまさに親子程年が離れていること、
テナガザルは一夫一婦制の家族単位で生活をすることから、
もうすぐ一人前になるコタローと闘争などが起きないか心配はありました。
テルテルは気性が穏やかで、心配していたことがバカらしく思える程
シラコ、コタローとの同居もトラブルなくおこなえました。

テナガザルの妊娠期間は7ヶ月程度なので、

昨年11月の早い時期に交尾をしたことになります。
旭山に来て一ヶ月も経たないということになります。
なんとまぁ早いこと…

テナガザルの交尾はお互いが両腕でぶら下がった状態で、
振り子のようにブラブラと揺れながら、

腰が触れ合ったかなというくらい短時間におこなわれます。
交尾の確認は至難の業なので、明確な交尾は確認していませんでした。 
 
今年の5月頃からシラコの腹部が大きくなってきて、もしやとの思いはありました。
生まれた子は、顔は肌色で体毛が薄く、まるで手足の長いヒトの子のようです。
シラコは6年ぶりの出産でしたが

5頭の子を立派に育て上げただけあって落ち着いたものでした。
コタローにとっては始めての弟妹で、興味津々です。

新しい施設に新たな命の誕生はとても嬉しいことでした。
さらに6月14日キョンも出産しました。
親があの小ささなので、子はまさに手乗りキョンになりそうな程小さい体でした。
キョンの展示はしばらく先になりそうです
(この手紙の頃にはもしかしたらお披露目しているかも知れませんが…)。


※キョンは室内放飼場で展示を始めています。

みなさんも新たな命の成長を自分の目で優しく見守って下さいね。
テナガザルの親子(ゲンちゃん画伯)