2005年5月7日土曜日

くもざる・かぴばら館 (平成17年5月)

さて,いよいよ夏期開園が迫ってきました。
雪解けが例年になく遅く参っています。
しかも雪が溶けると吸い殻などのゴミがたくさん出てきます。
冬期開園の入園者がいかに多かったかを
そしてマナーが悪くなってきたかを物語っている気がします。

昨年度は大阪,神戸,横浜の巨大動物園の入園者を抜いて動物園3位になってしまいました。
今年度はいくら何でも頭打ちになるのか,まだまだいくのか全く予測がつきません。
希望としては昨年度よりちょっと多いくらいがいろんな意味でいいような気がするのですが…

今はみんなが夏期開園に向けて秘策を練っているところです。
何をしようとしているのか探りを入れているのですが全貌は見えません。
楽しみです。

少し先の話になりますが今年は「くもざる・かぴばら館」を建てます。
昔のホッキョクグマ舎を改造して作ります。

何でクモザルかですって?
まずはうちで飼育している動物でまだ驚くような能力を発揮できないでいる動物だから。
何でカピバラかですって?
旧ほっきょくぐま館にはプールがあるから,そしてこの2種は生息域が重なっているからです。

最初は檻を生かしてと考えはじめたのですが,
どうもその方がお金がかかるようなので鉄檻を壊してオープンな空間にしようと考えました。
そこに偽木を建てて…でもなんかピンと来ませんでした。
あまりにも当たり前なのです。

奇をてらうつもりはないのですが,空間としての利用度が低いというか楽しそうじゃないのです。
あの尻尾のマジシャンみたいなクモザルはきっと満足しないような気がしました。
てなわけでふと思い浮かぶ景色がありました。
太陽の光を求めて高く伸びた木々,その樹冠部は枝が張り葉で覆われています。
でも,その下の空間は以外にも枝などの障害物のないすっきりとした空間が開けています。
なんか「これだ」とひらめきました。
これはチンパンジーにも応用できそうだウシシ

サルというとみんな木の上のイメージがありますが,
その生活の仕方や,移動の仕方,転落防止策は様々です。
その違いが分かるような,
というかそれぞれの能力を発揮できるような施設を創ればいいんですよね!

そうそうカピバラのこともちゃんと考えていますよ,心配しないで下さいね。
派手さはないですがしっかり旭山流にしてみせます。
ここまで来たら走り続けるしかないですから!