とても暑い夏も終わりと思っていたら残暑が厳しいですね。 ちょっとうんざりです。 恒例の夜の動物園もたくさんの方に来ていただきありがとうございました。 たくさんの歓声を聴き、笑顔を見て、自分たちも頑張った甲斐がありました。 結局5日間とも雨らしい雨は降らなかったのですが、天気予報は雨マークで ちょっと恨めしかったですけどね。 遠方の方は天気予報を見てどこに行くか決めるので、 雨マークはよろしくないですよね。 せっかくの夜の動物園なのに… 今年はスタルヒン球場でのナイターがかぶり、 皆さんにとってはうれしい選択肢が増えましたね。 お盆は忙しくなりますね。 8月はイベントがたくさんあるのですが、 夜の動物園に先立ち天売島に行って来ました。 あの小さな島に100万羽の海鳥が集まり繁殖をします。 6月に訪れた時はまさに繁殖の真っ最中だったのですが、 8月はほぼ繁殖期は終わり、ヒナたちは巣立ち親鳥の姿も激減していました。 オロロンチョウも今年は9羽のヒナが巣立ったとのことで姿はありませんでした。 それでもまだわずかに残っている鳥たちがいました。 ウトウです。 夕暮れと共にヒナに与えるカタクチイワシをくちばしに挟み 地面に掘った巣穴に戻ってきます。 ふと足元を見ると巣穴から出て海を目指すウトウのヒナを見つけました。 まだどう見ても綿羽で、風切り羽根も生えそろっていません。 足下もふらついています。 ウトウの巣立ちは親が巣に戻らず、 お腹の空いたヒナが巣から出て海に向かうと言う厳しいものです。 親鳥も体力の限界ギリギリまで雛に餌を運びますが、 このヒナの親はここまでが限界だったのでしょう。 別の巣立ちビナがカモメに食べられていました。 きっとこのヒナも同じ運命をたどるのかと 改めて自然の厳しさをかいま見た気がしました。 海からケイマフリやオロロンチョウ、 ウミウなどの繁殖地も観察しました。 多くのウミネコ、オオセグロカモメのヒナが巣立っていました。 そして岩礁には数頭のゴマフアザラシも日向ぼっこをしていました。 本来冬の使者であるゴマフアザラシは 今では通年見られるようになりました。 島を去る際、世界に誇れる海鳥の奇跡の島が、 来年も同じであって欲しいと心から思いました。 現在進めている海鳥館の設計もほぼイメージが固まりました。 北海道はつくずく凄いところなんだと思います。 | |||
この日記は旭川市の「市民広報」に「動物園からの手紙」として毎月掲載されているものの、ほぼ原文です。なにぶん、原文なので不適当表現や言いまわしがあると思いますが、お許しを・・・。番外編も要注目です。ゲンちゃん画伯が書いた絵も楽しみながら、読んでみて下さい。