シジュウカラのさえずりも聞こえ始め春も近づいてきました。
2回目となった雪明かりの動物園も多くの市民に足を運んでいただき、
冬の寒さの生き物を包み込むような暖かさを
感じていただけたのではないかと感じています。
いや自分で言うのも何ですが冬の夜はとんでもなくいいです。
雪で音が吸収されてピント研ぎ澄まされた空気の中、
雪明かりの中で浮かび上がるように見える動物たちの姿は、
生きることの凄みのようなものを感じさせられました。
さて最近、モリトの弟妹まだかい?とよく聞かれます。
モリトも6歳、そろそろ弟妹が生まれていてもいい頃なのですが…。
オランウータンは、単独生活が基本です。
雄は発情期の間だけ雌と一緒にいて交尾をします。
発情期が終わるとまた別々に暮らします。
ですから旭山動物園でもリアン(母)とジャック(父)は別々に飼育しています。
雄は子育てに参加しないので、ヒトのような父親としてこどもを見ていません。
モリトが4歳になる頃リアンに排卵が始まった兆候が見られたので
ジャックとの同居を何回か試みました。
ジャックには基本リアンしか目に入りません。モリトは母親にしがみついています。
近づくジャックに怖さ半分好奇心半分でちょっかいを出したりしています。
リアンもモリトが気になってジャックが近づくと距離をとろうとします。
ジャックはモリトがリアンにとって
とても大事な存在なのはわかっているので無茶はしません。
根気強く同居を続けたのですが、ジャックはリアンとモリトが離れたときに
モリトを捕まえようとする行動を取り始めました。そう、リアンに近づくためです。
不慮の事故になりかねないので昨年来同居は中止していました。
リアンとモリトが距離を置いても(別々の部屋で過ごせる)
大丈夫になるまで待とうと考えました。
野生ならば生きるために大きくなったこどもに
かまい続けることはできないでしょう。
本能的にも次代に繋ぐために繁殖を強く望むでしょう。
こどもにもたくさんの刺激があり
親から離れるきっかけはたくさんあるはずです。
飼育下では生きることに不自由はありません。
大きくなった子が甘え続けても何の問題も起きません。
今年に入りここは心を鬼にしてと、
リアンとモリトを別々の部屋に入れて扉を閉めました。
モリトの叫び声と言ったらこちらの胸も張り裂けんばかりです。
お互いが見える窓の格子にしがみつき離れません。
次の朝、リアンは驚くほど冷静で、扉を開けるとさほど躊躇することなく
外の放飼場に出て行ってしまいました。
数日でお互いに存在が確認できれば安心なんだといわんばかりになっていました。
背中を押してあげないといけないときがある、
動物も人間も同じなのかもしれませんね。
2回目となった雪明かりの動物園も多くの市民に足を運んでいただき、
冬の寒さの生き物を包み込むような暖かさを
感じていただけたのではないかと感じています。
いや自分で言うのも何ですが冬の夜はとんでもなくいいです。
雪で音が吸収されてピント研ぎ澄まされた空気の中、
雪明かりの中で浮かび上がるように見える動物たちの姿は、
生きることの凄みのようなものを感じさせられました。
さて最近、モリトの弟妹まだかい?とよく聞かれます。
モリトも6歳、そろそろ弟妹が生まれていてもいい頃なのですが…。
オランウータンは、単独生活が基本です。
雄は発情期の間だけ雌と一緒にいて交尾をします。
発情期が終わるとまた別々に暮らします。
ですから旭山動物園でもリアン(母)とジャック(父)は別々に飼育しています。
雄は子育てに参加しないので、ヒトのような父親としてこどもを見ていません。
モリトが4歳になる頃リアンに排卵が始まった兆候が見られたので
ジャックとの同居を何回か試みました。
ジャックには基本リアンしか目に入りません。モリトは母親にしがみついています。
近づくジャックに怖さ半分好奇心半分でちょっかいを出したりしています。
リアンもモリトが気になってジャックが近づくと距離をとろうとします。
ジャックはモリトがリアンにとって
とても大事な存在なのはわかっているので無茶はしません。
根気強く同居を続けたのですが、ジャックはリアンとモリトが離れたときに
モリトを捕まえようとする行動を取り始めました。そう、リアンに近づくためです。
不慮の事故になりかねないので昨年来同居は中止していました。
リアンとモリトが距離を置いても(別々の部屋で過ごせる)
大丈夫になるまで待とうと考えました。
野生ならば生きるために大きくなったこどもに
かまい続けることはできないでしょう。
本能的にも次代に繋ぐために繁殖を強く望むでしょう。
こどもにもたくさんの刺激があり
親から離れるきっかけはたくさんあるはずです。
飼育下では生きることに不自由はありません。
大きくなった子が甘え続けても何の問題も起きません。
今年に入りここは心を鬼にしてと、
リアンとモリトを別々の部屋に入れて扉を閉めました。
モリトの叫び声と言ったらこちらの胸も張り裂けんばかりです。
お互いが見える窓の格子にしがみつき離れません。
次の朝、リアンは驚くほど冷静で、扉を開けるとさほど躊躇することなく
外の放飼場に出て行ってしまいました。
数日でお互いに存在が確認できれば安心なんだといわんばかりになっていました。
背中を押してあげないといけないときがある、
動物も人間も同じなのかもしれませんね。