新年を迎え、昨年末から始まった雪と寒さとの闘いが続いています。 それにしても3日の吹雪には参りましたね。 出勤できた職員が力を合わせ最低限の雪かきを終え開園できました。 来園者は来るのだろうか?どうやってくるのだろうかと思っていたのですが、 この日1000人以上の来園者がありました。 その多くが観光客で、さすが旭川雪が多いですね!綺麗ですね! とあっさりと言われて複雑な思いでした。 気候変動はこれからも続くのでしょう。 それにしても天気予報で雪マークがあると 札幌にさえ行くのがためらわれますね。 逆もまた同じなんでしょう。 さて、現在大きなイベントの準備に追われています。 もう雪はうんざりだねと言っていた昨年の末に、 職員の中から雪があるから心が温まることができないかなと 雪明かりの動物園との発想が生まれました。 どうせやるなら外に出る動機が強くなる冬まつり期間中にしよう! とあれよあれよでやることに決めました。 夜7時まで開園、アイスキャンドル数百個に明かりをともし、 静かな冬、雪明かりの中で見る動物たち、ワクワクします。 が当然このための予算はないので大変です。 飼育も管理もなく全員でキャンドルの製作、 お客さんの対応をしようと盛り上がっているのですが 果たして行ってよかった!になったでしょうか。 やることが結果ではなく、 結果をとらえてさまざまなことに繋げていくことが 重要なのだと考えています。 秋にオープンした北海道産動物舎、 先日の朝オオワシが気持ちよさそうに水浴びをしていました。 気温は優にマイナス10度を下回っているのに… 外来種であるアメリカミンクの展示も施設利用の許可が出たので始めました。 飼育展示を予定していたアメリカミンクとアライグマは特定外来種と言って 飼育することに関して施設と共に許可を得なければいけないのです。 ミンクもアライグマもその動物だけを見ると素晴らしい生き物ですが、 北海道に定着し野生化することがどうして問題になるのか? そのことに気付いてもらえる展示を目指します。 春になれば小型のフクロウ類や小鳥などの展示も始まります。 冬を楽しもうと言っておきながらなんですが、春が来るのが楽しみです。 | |||
この日記は旭川市の「市民広報」に「動物園からの手紙」として毎月掲載されているものの、ほぼ原文です。なにぶん、原文なので不適当表現や言いまわしがあると思いますが、お許しを・・・。番外編も要注目です。ゲンちゃん画伯が書いた絵も楽しみながら、読んでみて下さい。
2013年2月28日木曜日
雪明かりの動物園 (平成25年2月)
2013年1月31日木曜日
新年のごあいさつ (平成25年1月)
2012年12月31日月曜日
向き合う (平成24年12月)
今年は特に早い一年でした。
そんな中で北海道産動物舎のリニューアルオープンを
無事に迎えることができました。
地元の動物を地元の動物園でしっかりと充実させたい、
という思いが昔からありました。
昔は飼育動物の半数以上が傷病鳥獣として保護されて
野性復帰できない動物たちでした。
その頃から感じていたのは自分たちも含めて
地元の生き物のことを知らないと言うことでした。
例えば明日キングペンギンが来るよ、と言われても
どのように飼育すればいいのか分かっているので
それほど困ることはありません。
でもシギの仲間が保護されたらまず種の同定から始まり、
図鑑的な知識を学び、どのような収容施設にするのかを考えます。
さらに治療の有無にかかわらず
強制的に餌を口に入れて食べさせていたのでは
やがてそのストレスで死んでしまうので、
自分から与えた餌を食べるようにしなければいけません。
実はこれがとても難しいのです。
本に書いてある習性ではなく、
環境の変化への反応や好奇心や警戒心、
食欲を刺激するきっかけなど
実際に向き合わなければ分からないことがとても多いからです。
そのたびに「こいつは凄い!」という思いを抱きました。
フィールドで観察するのとは違い、生き方を知ると
そこにいることがとても凄いことだと感じるようになります。
身近な自然の見え方が変わってきます。
自然を大切にと言いますが
実は何を大切にするのかを感覚で捉えている人は
少ないのではないでしょうか?
豊かな大地北海道と言いますが、
豊かとは何を指しているのでしょうか?
そんなことをふと考えさせられたり、
気づけたりできる施設を造らなければいけないとの思いがありました。
なんだ地元の動物か、なんて思わず足を運んで頂けたらと思います。
今年は何かとマイナス思考になる出来事が多くありましたが、
災い転じて福となす、来年でありたいと思います。

そんな中で北海道産動物舎のリニューアルオープンを
無事に迎えることができました。
地元の動物を地元の動物園でしっかりと充実させたい、
という思いが昔からありました。
昔は飼育動物の半数以上が傷病鳥獣として保護されて
野性復帰できない動物たちでした。
その頃から感じていたのは自分たちも含めて
地元の生き物のことを知らないと言うことでした。
例えば明日キングペンギンが来るよ、と言われても
どのように飼育すればいいのか分かっているので
それほど困ることはありません。
でもシギの仲間が保護されたらまず種の同定から始まり、
図鑑的な知識を学び、どのような収容施設にするのかを考えます。
さらに治療の有無にかかわらず
強制的に餌を口に入れて食べさせていたのでは
やがてそのストレスで死んでしまうので、
自分から与えた餌を食べるようにしなければいけません。
実はこれがとても難しいのです。
本に書いてある習性ではなく、
環境の変化への反応や好奇心や警戒心、
食欲を刺激するきっかけなど
実際に向き合わなければ分からないことがとても多いからです。
そのたびに「こいつは凄い!」という思いを抱きました。
フィールドで観察するのとは違い、生き方を知ると
そこにいることがとても凄いことだと感じるようになります。
身近な自然の見え方が変わってきます。
自然を大切にと言いますが
実は何を大切にするのかを感覚で捉えている人は
少ないのではないでしょうか?
豊かな大地北海道と言いますが、
豊かとは何を指しているのでしょうか?
そんなことをふと考えさせられたり、
気づけたりできる施設を造らなければいけないとの思いがありました。
なんだ地元の動物か、なんて思わず足を運んで頂けたらと思います。
今年は何かとマイナス思考になる出来事が多くありましたが、
災い転じて福となす、来年でありたいと思います。
登録:
投稿 (Atom)